1960年代の古いカワサキのバイクを見つけた
バイクが好きな僕にとっては、マシンにまたがって乗るだけでなく、それをいじるのも楽しい時間となる。
バイクをいつでも快適に乗るには点検とメンテナンスを頻繁に行うことが必要だ。
こうした手間は、乗ることだけが好きな方にとっては面倒な時間となるかもしれない。
しかし、バイクいじり自体が好きな人にとっては、面倒なメンテナンス自体も息抜きの時間となるのだ。
僕もその一人で、いろいろとバイクのパーツをばらしたり交換したりして、なにかといじるのが楽しいのだ。
最近、知り合いのバイクショップの方からカワサキの古いモデルを買わないかと誘われた。
なんと1960年代の初め頃に作られたB8というモデルで、125ccのバイクである。
見た目からして60年が経過しているというのがよく分かる、レトロなデザインとシンプルなパーツ構成、そしてカウルのプラスチックの材質感である。
状態も相当な時間が経っているな、ということが分かるほどだ。
塗装は褪せているし、金属のパーツは錆が浮いているし、全体的にすすけているといった感じなのだ。
しかし、なんとも言えない魅力がある。
今のモデルにはない存在感や落ち着きといったものが感じられて、ダメ元でこの旧車をなんとかして乗れるようにしたいと思うようになった。
そこで、全体の様子と状態を細かくチェックして、購入を決意した。
修理したら走れそうだがレストアでどうなるのか
全体を見る限りでは、パーツ自体の欠損などはなさそうだし、他の部品で代用している雰囲気もない。
そこで、なんとか手に入るものを使ってリストアしてみようと決意する。
まずこのB8が走っていた当時の情報収集を、お店の方の助けを得ながら行っていく。
パーツリストを探して、それぞれの部品の型番やスペックなどを知るためだ。
もし当時のパーツがそのまま手に入るようであれば、稼働品と交換すれば良い。
完全に当てはまるものがなくても、似たパーツを使って代替していくことにする。
同時に、B8シリーズの他のモデルについても情報を集めていく。
多少デザインや足回りパーツが違うとしても、同じようなパーツを使っていることが多いからだ。
フレームが同じであればシリーズものの他のモデルで使っていたパーツは使いまわせることが多いので、パーツ探しの選択肢が広がるというわけだ。
こうして必要なパーツを集めたら、交換せずに使い続けるパーツの錆落としをする。
スプレーで隅まで完全に錆落としと洗浄をしてから、防錆スプレーでコーティングしていく。
時にはパーツ同士が固着してしまっているものもあるので、工具を使ってはがしてメンテナンスをする。
そして新しいパーツを取り付け、塗装をし直してレストア完成となる。